そうか
味噌煮込みうどんは生麺から煮込むのか
あの塩辛さは
生のうどんが水分を吸収するから味が濃くなるのだな
関東東北のうどんは確かにコシがないと思う
ツヤがあってツルツルでしっかりした歯応えの讃岐のうどんに比べると
どうもメタメタした感じが否めない
東北育ちではあるが
讃岐うどんが好きだ
東京ではほとんどうどんは食べない
圧倒的にそばが多い
讃岐うどんのコシは納得できる
あれならアルデンテと呼んでいい
味噌煮込みうどんは
やはりマルデニエトランデ
そもそも“煮込む”という行為は
軟らかくすることと味を沁みこませるために行うのではないのか
関東東北の鍋焼きうどんはそうだろう
これと同じ感覚で味噌煮込みうどんに臨むから
違和感がある
あの生麺の粉っぽさが残るような生煮えで食べたいなら
煮込まなければいいではないか
煮込まずに普通に“味噌うどん”でいい
なぜ煮込みながら煮込みきれない麺をわざわざ使うのか
沢田研二(古っ!)の歌に「煮込みきれないろくでなし」というのがあった
まさか味噌煮込みの歌だとは知らなかった
沢田は京都出身だったと思うが
名古屋に対して“ろくでなし”は言い過ぎだ
ぜひ茹でたきしめんで味噌煮込みを作ってほしい
これなら絶対うまいと思う
新大阪駅の新幹線改札を出て
大阪駅へ向かうホームへ降りる階段のちょい先の左手にうどん屋がある
大阪へ行くと必ずここで“きざみうどん”を食べる
どこにでもある立ち食いなので
値段は安いし
麺も普通の立ち食い用の麺だったと思う
決して“うまい”と評判の立つような店ではないのだが
刻んだ油揚げが関西風のだしを十分に吸って
東京うどんはちょっと敬遠ぎみの俺には
とてもありがたい味なのだ
なによりも
ここで“きざみうどん”を食べることで
身体が“大阪に来たっ”と感じるのである
うぅ〜む
なかなか広島焼の話ができん…