ドイツ vs
パラグアイの緊迫したゲームがおもしろかった
一緒に観ていた友人が
しきりに
「どうもパラグアイがおかしい」
と口にする
俺的には強豪ドイツ相手によく頑張ってると思うのだが
やはり何度となく
「パラグアイが変だ」
と繰り返す
彼は何かを感じているのだろう
クーラーが効いているのに額には汗が滲み
顔はチラベルトになっている
0−0のまま延長戦突入かと思われた後半40分
「いかん! パラグアイが・・・ もうダメだ」
という彼の一言の直後
ドイツのノイビルが遂に決勝点となるゴールを叩き込む
彼がそんなにサッカーに詳しいとは知らなかった俺は
その見事な分析力にただただ感心するばかりであった
が
こちらの畏敬のまなざしになど気付きもせず
いきなり彼は
「ガマンできん!」
と叫ぶとトイレにかけ込んでしまった
試合終了のホイッスルと同時に腹をさすりながら出てきた彼は
正露丸をゴクリと喉へ流し込み
「なんか変なもの食ったかなぁ・・・」
と苦虫を噛み潰したのであった